2002年8月〜2002年12月 <15> 母校の芸大美術館に出掛けた。友人が「懐かしいでしょう?」と聞いてくれた。・ ・・そういう感覚はなかった。が、美術館としては大学の誇りを懸けての建築のよう に思えるほどいい美術館だった。その美術館に学生時代に通った食堂があった。こち らは懐かしかった。勉強のあと、授業のあとお腹がすくと食べに行った。冬には美味 しいココアがあったな〜。あの頃の心が湧いてきた。もう、ン十年も前のことだが自 分が大して変わっていない事に気づく。変わっていないことに喜び、変わっていない ことにうろたえる。 年末は何故いつもと同じではなく、慌ただしいのだろう・・・と思いながら、物事の 区切りとして考えるいい時期なのかも知れない。そして新たな年に自分を新しく見つ めるために。 今年はこのホームページを読んで下さってありがとうございました。皆さんはいい年 でしたか?来年が元気で一層のいい年でありますように。 (2002.12.29) <16> このホームページの管理人さんは富山のご出身だそうです。富山は寒い時期が長い ので、忍耐強い気質になるのだそうです。そこで思いついたことがありました。私は 忍耐強くないかも知れません。何故なら、私は静岡県富士市の生まれなのです。 小学校の頃学校には冬でもストーブは無かったほど温暖でした。(ひょっとして今は 有るかも・・・)その風土の中での〜んびり過ごしていた私は、あまり忍耐強くもな く、勤勉でもないのかも・・・と思ってしまいます。間違えないで下さい。私に関し て言えば!と言うことです。静岡出身の立派な方をたくさん知っていますから。その 方達とお目にかかると必ずするのが『富士山談議』。私の家の洗面所から富士山は 真っ正面に見えました。天気のいい日は必ず見えました。毎日毎日見ても飽きないほ ど、それはそれはきれいでした。 父の転勤で神奈川に来た時、富士山が見えないのが信じられませんでした。“日本一 の山なのに何故見えないのだろう・・”と子供心に本気で悩みました。元気が出なく なりました。富士山がだ〜いすきなんです。 今、我が家のベランダからビルの狭間にてっぺんだけがちょっとだけ見えます。 先々週『川崎に住んでる浜っ子』と言いました。それも真実です!が、『富士っ子』 でもあるようです。 (2002.12.23) <15> 今週は雪が降りました。日陰にはまだ雪が残っています。以来気温が下がったまま で寒く、湿度も低いようでまるでヨーロッパの冬みたいです。寒がりの私は本当に冬 が苦手ですが、ヨーロッパに行きだして少しは慣れてきました。そして、大のオー バー好きになってしまいました。寒い冬、空も洋服もダークな色。気分までダークに なりそうなので、きれいな色を着たい私のオーバーはカラフル!白有り、グリーン有 り、赤有り、ベージュ有り・・・、もう言えない。母に叱られる!(笑)・・・で も、そのオーバーを着て街を歩くのが好きなんです。 (2002.12.15) <14> 11/23日にコンサートが終わったと思っていたら、もう12月。2/23のコン サートのチラシが送られてきた。後半は「泣いた赤鬼」という童話のオペラ。私の出 演は前半のコンサート。四季折々の日本の曲を全部で8曲ほど歌うことになってい る。このチラシはホームのページに掲載します!詳しくはオフィス TAK(044 −933ー9391)まで。チケット(全席指定)のご用命も(¥3500〜¥60 00)、どうぞご連絡下さい。 ∽♪ ♪ ♪ ♪ ♪∽ ・・・と言うわけで、アッという間の師走です。私など一年中走っていますが・・ ・。 世の中は年の暮れで先日今年第1号の年末パーティーに行って来ました。久しぶりに きれいに着飾って出掛けました。横浜の音楽関係者のパーティーだったので懐かしい 旧知の方々多数にお目にかかりました。「ああそうだった。こんな方もいるあんな方 もいる・・・。」というぐあい。 今週、関内の仕事の帰り、フッと目線を向けると「ン?ひょっとして・・・。」懐か しい昔の同僚。もう何年も会っていなかったが話し出したら止まらない。いつもは 真っ直ぐ家に帰る私ですが、この時ばかりは嬉しくてお茶に寄り道。 私は(なんとたくさんの知り合いがこの横浜にいるのだろう・・・)と心にして帰路 に就いた。 “江戸っ子”は3代住まなくちゃ成れないそうだが、“浜っ子”はいいんだよね!? 私は川崎に住んでる“浜っ子”だい! (2002.12.7) <13> キーンとした寒さの中、見上げる青空にヨーロッパの冬を思い、華やかな日本のクリ スマス・イルミネーションに静けさの中にも喜びの溢れるヨーロッパのクリスマスを 想う。 この寒さが、私に『ヨーロッパのクリスマスに行かないのか?』と問う。 今頃は広場にクリスマスの市が立つ。キリスト生誕の彫刻やモニュメントがあり、ツ リーの装飾品を売る店。セーター、マフラー、防寒用の室内履き等のプレゼント用の 店、ロウソクの店、ハーブの入った暖めたワインの屋台など。私の目の中には日本に いながらそれが見える。ここ数年この時期に出掛けているので、勝手に体が反応す る。今、心はもう行ってしまっている。私の華奢な(?)骨までもが『行きた〜い !』と叫んでいる。 しんしんと冷える冬のあの街に。 (2002.12.2) <12> 先週以来の冬本番の寒さに、銀杏の葉は黄金色を増しキラキラと輝く。 きのうは、みなとみらいホールのステージに立っていた。そして今宵は、東京オペラ シティのコンサートホールの客席にいた。 学生時代に名前を覚えたマリア・カラスの後を継ぐ『トスカ』歌いの美貌の歌手。私 の“心の星!”の一人。ライナ・カヴァイバンスカの『フェアウェル・コンサート』 だった。 映像でしか観たことのなかった彼女がステージに出てきた。それは美しくエレガント な立ち姿。今年4月まで『トスカ』を歌っていたそうだ。どう計算したって彼女は7 0歳。しかし、その歌う姿は、曲により『お蝶夫人』であり、『トスカ』であり、そ のひとつひとつが珠玉だった。その歌の素晴らしさは彼女の生きてきた道そのものを 映し出し、胸を打たれた。会場中総立ちでの鳴り止まない拍手。それに答える彼女。 素晴らしいコンサートに立ち会えたものだ。 幸せを胸に帰路に就こうとすると、人々が並んでいる。サインが戴けるらしい。学生 時代に、ドイツ歌曲のコンサートでシューベルトの楽譜にペーター・シュライヤーか ら、『フィガロの結婚』のフィガロ役のヘルマン・プライから、サインをもらって以 来かな・・・、並んでサインをしてもらった。 北風に銀杏は無惨にも舞い散り、風の冷たさが頬をかすっても私の心はいつまでも熱 かった。 (2002.11.24) <11> 人は本当に美味しい物を食べると、唸るのではなく笑っちゃうのだそうだ。ナポリはピザの発祥地。 そのナポリで色んな種類のピザが食べたいために、各種類ひ とつずつ買って歯形の付いたピザを回して食べた友人と、今週ナポリ認定証を持つ都 内のお店でピザを食べた。いやー、おいしかった。思わず笑っちゃいました。私のこれまでの短い人生(!)の 中で、多分一番美味しい!もう病みつき。縁はカリッとして中はモチモチ。ほっぺが おちそうです。 (2002.11.17) <10> 天使が墜ちていました! ほ〜んとにビックリです。場所?東京のど真ん中。皇居の近く。国立近代美術館前で す。 木の囲いの中に羽根の付いた人らしき姿が・・・。 驚きました。ウソではありません。一緒に来た人も見ました。 思わず微笑んでしまいながら、本来の目的の美術館に入ってゆきました。 みなさんも見てきて下さい。天使が墜ちているんです! (2002.11.10) <9> もう11月になりました。今年も残すことあと2ヶ月と思うと慌ててしまいます。 そうそ、ようやく衣替えを済ませ、タンスの中は季節に相応しいものとなり、ホッ としています。季節のおしゃれを楽しみたいと思います。無駄だらけの私とは大違い の尊敬する友人は、非常に合理的。衣替えに1日がかりは、時間が惜しいと言い、衣 替えせずにいられる量だけの洋服しか持たない。けれど彼女はいつもとても洗練され たおしゃれなものを着ています。彼女はこのひとつをとっても解るように、本質で生 きています。 私は多くの友人に、刺激を受け、学び、自分を見つめます。そんな友人達に心から 感謝しています。 ・・・・そして! このホームページのお客様が1000人を越えました。本当にこ んなに早く、こんなにたくさんの方々が見て下さるとは思ってもいなかったので驚き ました。ありがとうございます。偶然見つけてくれてメールで連絡をくださった方が いたり、いかに皆さんにとってパソコンが身近なものかよく分かりました。 本来アナログ人間の私をこの画面に引っぱり出して下さった、私のホームページを 作って下さっている有能な友人にも、心から感謝しています。 (2002.11.4) <8> 冷たい雨とともに、秋が深まっている。ベランダのカニ・サボの蕾がいっぱいつい てきた。 11/23のコンサートの準備にこのところ忙しくしている。 いつも来て下さるお客様には自筆のお手紙を添えてご案内を送る。年々お客様が増え ているので その量は結構な数になる。中には「よくやるねー!印刷すればいいのに・・・。」 「非合理的」という人もいる。 あまりに忙しく大変なときは、チラリと思わないでもない。けれど、もし私がそのよ うな個人的なコンサートのご案内を受け取った時、印刷されたプリントが1枚ペラリ と入っていてコメントのひとつも入っていなかったら・・・・読まないだろうなと思 うと心を込めて書こうと思う。 仕事先の学校のPTAから原稿の依頼も有り、そしてホームページの原稿と今月は何 だか文筆業のように書いている。 以来、本来情報源はテレビだったのだが、ラジオに替わった。これなら仕事の手が 止まらない。・・・だけど一度だけ止まった!深夜、愛川欣也の「パック・イン・ ミュージック」が耳に飛び込んできた。えっ、まだやっている?!学生時代を思い出 し懐かしく聞き入った。北朝鮮問題、財政問題と興味深い話題に、早朝4時まで聞い てしまい慌ててやむなくラジオを切った。 (2002.10.26) <7> めっきり気温が下がって今週は雨ばかりでした。本格的な秋になったということで しょうか。 10月1日から、学生達は衣替え。まだ気温も高く、汗をかきながら冬服を着ての登 校はお気の毒。私服の我々は先日まで夏仕立て。仕事先の練習場は人いきれで今だに 暑く、タンスの引き出しの中はまだ夏物。次の秋晴れの日には、すっかり入れ替えま しょうっと。・・・・替えると言えば、パフュームも。 欧米の空港に降り立つと、独特の香りがします。たくさんの香料の匂いです。 ヨーロッパを行き来するうちに出来た向こうのお友達の一人はと〜っても、パフュー ムが好きでした。向こうの人達の恋愛には欠かせない武器のひとつです。(日本人に はそういう習慣ありませんものね。)当然、私もなんの興味も無く、しきりに勧める 友人の言葉に笑っていました。今年、病気でその友人は亡くなってしまいました。す ると、耳に残るはパフュームのこと。 以来色々なパフュームが目に付き、出会いました。気温や湿度の高低によって、時刻 によってパフュームは替わります。夏の爽やかな柑橘系の香りから少し甘さの入った 香りに衣替えかな。たくさん買い占めたパフュームを眺める私はひょっとすると、パ フューム症候群かもしれない。 (2002.10.21) <6> 仕事で九州に行った。コンサート中、携帯電話が鳴った。妙なるリュートのソロのと き。 公立小学校では今授業にならないクラスがある、と九州の方がおっしゃった。小学生 は携帯電話で授業中ゲームをしているとか。なぜ禁止できないか?親御さんが言う のには非常時のために持たせているからとのこと。その親が授業時間にメールを入れ てくるそうだ。夜10時を過ぎても戻らない子供のことで学校に電話をしてくるそう だ。小学生で!嘘みたいな、冗談みたいなホントの話。 私の周りには無い話。・・・でも、若者のマナーの悪さを目にすると解らないではな い。 目に余る行為に、いまようやく人々が言い始めた。しかし、原因はその本人だけでは ない。 子供は環境が育てる。その環境を整えるのが親の務めかと思う。子供を受け止める責 任が親にはある。躾とはそういう物ではないだろうか。 自由に育てていますと言う。自由と野放図はちがう。何が大切かを教えずにいては大 切が分からない。良いこと、やってはならないことを教えずにモラルはない。モラル さえ知らないことを自由と言わない。大人は教えるべきであり責任を持って叱るべき である。そして、子供は正しく叱られて、愛されて育てられるべきである。 (2002.10.13) <5> 季節が良くなり、美術館に行って来ました。 秋と言えば?“食欲の?”“読書の?”“スポーツの?”“芸術の?” どれもい いですね。 でもちょっと、残念なことがありました。 今週いっぱいでこの企画が終わってしまう所為もあるのですが、人がわんさか!でし た。 それは仕方ないとして、おばさん達のマナーの悪さ。同じ日本人として恥ずかしくな りました。 展示室に入っても、携帯電話で大声で話す、観ている人の前を平気で横切る、しゃべ りながら歩く、等。 この人達は、絵を見に来るのではなく“美術館に行く”ということがアクセサリーな のだ。 静寂の中で、自分の心と対話し、楽しみたい。近くから、遠くから絵を眺めてみたい と思う。 でも、日本の美術館では無理なのでしょうか? オリジナルの作品を見たときの、力強さ、暖かさ、厳しさ・・・その感覚のすばらし さを感じていただきたいなと思います。 私は爽やかな元気をもらって帰宅しました。 (2002.10.6) <4> 中秋の名月。今年は綺麗でしたね。いよいよ秋本番です。 今週、栗をいただきました。初物を食べるときは西を向いて笑え・・・!と言うこと なので、えーっと西、西。 ガーッハッハ。ハイ、終了(笑) ただ歩いていても秋の気配いっぱいなところ、夕べ仄かに、金木犀の薫りが漂って きた。条件反射のように、私の体に秋がインプットされた。 さて皆さん、11月23日のコンサートのチラシが完成しました。 オフィスTAKの優秀な制作スタッフ、M.M氏のご尽力です。 トップページでチラシを見ることが出来ます。また、実物をお手元にお届けする事もできま す。オフィスTAKに、お電話下さるか、メールでご住所をお知らせいただければお 送りいたします。たくさんの皆様、是非お出かけください。 (2002.9.28) <3> 自然は誠に正直です。一雨ごとに秋の気配がしてきます。気が付けば蝉が姿を消 し、虫の音がし始める。 秋の宵が私は好き。生まれ月のせいもあるのかなぁ。今週、友人達が誕生日の御祝い をしてくれた。 愉しいひとときだった。 ・・・そんな時、驚くようなことがあった。クレジットカード会社から電話が来た。 「8月に通信販売で高額のお買い物をなさいましたか?」との問い合わせ。身に覚え のないことで「いいえ」と答えると、3回も高額が引き落とされているそうだ。別の お客様からの問い合わせで発覚。調べたら私のカードも悪用されていたそうだ。幸い 会社で発覚したので実害はなかった。・・・が聞いたら汗が出てきた。どうして番号 と名前が知れてしまったのだろう・・・。何の実感もないうちに巻き込まれているの だ。気をつけようにも難しいが、気をつけるにこしたことはない。 (2002.9.14) <2> 先週、台風一過で空が高くなり気温もキューンと下がり、秋の気配漂う中、御殿場へ 1泊2日合唱の合宿に出掛けた。2日目、朝9:00〜12:00、昼食後13:0 0〜17:00 計7時間練習にお付き合いした。混声であるから4パート順番に練 習して合わせてゆく。7時間も!と始めはその時間を考えただけでバテてしまいそう だったが、熱の入った練習はアッという間のこと。みなさんの一日の上達を見て、練 習は正直だと思う。そしてその継続は‘金’なり!である。私も練習しようっと。 (2002.9.1) <1> 私の事務所名は、“オフィス TAK”と言う。 TAKって何ですか?お宅の“宅”ですか?と、聞かれる。 いいえ、いいえ、そうではありません。ポーランド語の“ハイ”です。 英語で言う“YES”です。 何でポーランド語なの?とのご質問。 ヨーロッパに旅をしているうちに、何人もの人と知り合いになりました。 片言のドイツ語で旅をするので、その方がポーランド人とはつゆ知らず、お家に招か れた時 その御家族が話されていたのがポーランド語。 たとえば、イタリア語なら“チャオ”“ボンジョルノ”とか、ドイツ語なら、“ダン ケシェーン”“イッヒ リーベ ディヒ” とか わからないロシア語だって“スパシーバ”“ハラショ”なんてちょっとは知ってる じゃない。でも、ポーランド語って何も知らなかった。御家族が話している間中、私 か向こうかが宇宙人のような気がした。 (こ、これは・・・)と思った。驚いた。大体聞き取れるのが、“TAK”だけだっ た。 昨年の夏、ポーランドにその方に招かれた。現地に行けばその方家族がいるが、日本 からは独りでいかなちゃならない。(この旅行の紀行文はその内書きますね!) ある日、小田急線に乗った。中吊りを見ていて見つけた。O大学のポーランド語 講座。申し込んで勉強を始めた。好奇心で。もちろん難しいけれどおもしろい。たっ た3ヶ月でポーランド大使館の弁論大会にも出ちゃった(もちろん参加賞)。ポーラ ンドと言えばショパンでしょ!僅かだが歌曲も書いている。近い将来、歌おうと思っ ている。ポーランド語の先生に早くやって!と言われている・・・。 と、言うのが我が事務所名に由来である。 (2002.8.24) |